2010年にリリースされたSCANDALのカバーアルバムが良かったので記事にしました。
懐かしくも新しいアルバム
SCANDALは2008年にメジャーデビューしたのですが、そこからわずか二年でこのカバーアルバムを作ったということになりますね。ハタチそこそこってことで、才能あるんだなぁ、と改めて思います。
アルバムタイトルは、映画のR18指定のように、ガールズ・ロックが好きな人限定、さらにRESPECTの頭文字を掛けたところから、『R-GIRL’s ROCK!』となったとのこと。
選曲もメンバー自らが行ったようで、女性アーティストの過去の名曲のなかから厳選された7曲が収録されています。
古くは、なんと1980年の楽曲、一番新しいものでも2001年のZONEの「secret base 〜君がくれたもの〜」なので、今の10代、20代の若者は知らない曲ばかり(さすがにsecret baseは知ってるか)なんでしょうね。
私はすべてリアルタイムに聞いていた世代です。
聞いているといろんな思いも胸によぎったりして。全7曲各曲の感想をまとめてみました。
全曲レビュー
六本木心中
- 作詞:湯川れい子 作曲:NOBODY
原曲はアン・ルイスで、1984年リリースです。
原曲よりもかなりギターがひずんでいて、もともとハードロックな曲ですが、さらにヘビーになっています。
そんなヘビメタちっくな曲に、HARUNAとTOMOMIがツインボーカル的に、交互に歌っていて、ライブでやったら盛り上がること間違いなしですね。
TOMOMIの声はもともと可愛らしいですが、この曲でははじけた歌い方で、もちろんHARUNAも迫力ある歌い方で、まさに「TheGIRL’s ROCK!」という感じで大好きな曲です。
ちなみに、この曲の作曲を担当しているNOBODYという二人組バンドもこの曲をカバーしているのですが(Don’t you Goという曲名)、原曲よりもそっちのDon’t you Goのほうに雰囲気は似ているかもしれません(英語版ですが)。
恋人がサンタクロース
- 作詞・作曲:松任谷由実
この曲もリリースは1980年とかなり前ですが、ユーミンの曲として超有名ですね。
一曲目の六本木心中に続いて、ハードロックバージョンになっています。
原曲の持っているPOPなイメージをあえてぶち壊して、ディストーションの効いたギターがいい感じです。
一度クリスマスライブで演奏したことがあるとのことで、いけなくて残念。いつか聞きたいですね。
SINKY-YORK
- 作詞・作曲:破矢ジンタ
原曲はJITTERIN’JINNで 1989年のデビュー曲のカップリングでした。
JITTERIN’JINNといえば、イカ天で出てきたバンドで、夏祭りがいちばん印象がありますね(whiteberryがカバーして大ヒットしていましたが、原曲はこのJITTERIN’JINNです)。
このSCANDALの演奏するSINKY-YORKは、かなり原曲のアレンジに近い印象です。
ロックというよりはスカファンクな曲調です。
ロックンロール・ウィドウ
- 作詞:阿木燿子 作曲:宇崎竜童
原曲は1980年山口百恵です。
これもかなりヘビーなロックに仕立てられていますが、当時は山口百恵といえば、歌がうまい芸能人というかトップアイドルとして、テレビの歌番組でよく聞いた覚えがあります。
そんないわゆる歌謡曲が、かっこいいハードロックに仕上がっています。
作曲が宇崎竜童だから当たり前なのかもしれませんが。
「夫はとうに亡くなりました。いい人でした」というTOMOMIのフレーズが頭から離れません。
DAYDREAM
- 作詞:YUKI 作曲:恩田快人
この原曲はJUDY AND MARY(1994)です。
ジュディマリはやはり、良くも悪くもYUKIのボーカルが超個性的で際立っていますが、SCANDALがやるとバックの演奏とボーカルに一体感が出て、ちゃんとバンドとしてのハードロックになっていて、かっこいいですね。
Sunny Day Sunday
- 作詞:赤羽奈津代 作曲:鈴木秋則
ポカリスエットのCM曲だった印象があるのですが、調べてみたらやはりそうでした。
原曲は、アフロヘアの元気そうな女の子がボーカルのセンチメンタル・バス(1998)。
アレンジなどは、原曲に近いのでは、と思います。
メインボーカルはRINAで、彼女のボーカルデビュー曲なんだそう。
今更ですが、SCANDALは四人みんながボーカルをとれるバンドだ、というのがすごい強みだと思います。
メインボーカルが不動のHARUNAなのは変わりませんが、それぞれが個性的なボーカリストであり、それがコーラスに厚みをもたせてくれますね。
secret base 〜君がくれたもの〜
- 作詞・作曲:町田紀彦
ご存知、2001年のZONEの曲です。
SCANDALが、この曲のカバーをしていることを知って、SCANDAL版の「secret base」をどうしても聞いてみたくなり、音楽配信サービスのAWAに登録して聞くことにしました。
AWAなら、なんとSCANDALのすべてのアルバムが聞けるのです!
このカバーアルバム、ほかの曲はいろいろ原曲とは違ったアレンジを利かせていますが、この「secret base」に関しては原曲にかなり忠実にカバーしているように思いますね。
ZONEトリビュートアルバム用に演奏されたものだからかもしれません。
もう17年も前の曲ですが、アニメの主題歌になったり、ほかにも多くのアーティストからカバーされているからか、あまり古臭さや懐かしさは感じませんね。
ZONEはすごいいいバンドだったと思うけど、すでに解散し、メンバーもみんな引退しているようです。。。残念です。
SCANDALには末永く、パンチあるロックを続けてほしいな、と心から思います。
SCANDALのカバーアルバム「R-GIRL’s ROCK!」を聴いて、アラフィフおやじの胸に響いたので、いろんな想いを吐き出してみました。
SCANDALを聞くならこちらをオススメします!

コメント